ライトノベル「贅沢三昧したいのです!」を読んだ感想です。
ネタバレありますので注意してください。
巷で流行っているらしい悪役令嬢転生系の王道ラノベ。
ただしざまぁはヒロインや攻略対象者とかとは全くなし。
一時期対立していた勢力も結局主人公の破天荒な行い
本人に欠片も自覚なしに飲まれて追従するフラグ。
気が付けばどこもかしこもお友達。
なんつーか普通は落ち込んだり悔しくなるような物言いも
美人キタ━━━(゚∀゚).━━━!!!とか可愛い子キタ━━━(゚∀゚).━━━!!!
イケメンキタ━━━(゚∀゚).━━━!!!とか。
イイもの見た目線なので欠片も効果なし?
それもどうかと。
まあ彼女はひとりぼっちではなかったのでという理由もある。
始まりの敵は自分の両親だったところが不遇のスタート。
もちろん記憶が戻る前は両親に追従しそうなわがまま令嬢。
しかしそのままだったら両親に売られていたかもしれない
不幸街道ひた走りそうな悪役令嬢、両親滅べ。
記憶が戻って奇抜な行動に走った事で両親からいらない
認定を受けて遠い領地に行かされることで、自分の処遇を知る。
両親の考えなしの行いが領民をただ苦しめ悲しめ、
ひいてはその命すら奪う所まで来ていた。
それを知った彼女は奮起し、対立する領民を説き伏せ
さすが物語のタイミングで目覚めたチート魔力で領地を
あっという間に改革し結果として両親を断罪し、
領民をまとめて救った上にその周囲もついでのように
救い上げてしまう。
もちろん彼女一人の力ではなく伝説級の魔物と懇意になり、
彼らの好意も得て自重を欠片もせずに領地を発展させる。
気が付けばそこに王様だの宰相だの騎士団長だの
本家王都の大物が来てしまったり、魔法使いの最高峰の
魔法学園(乙女ゲームの舞台)の学園長がふらふらきたり、
ヒーローの我慢系王子との出会いをきっかけに
マンガかよ!ってレベルでつてが広がる広がる…
いや、ラノベか。
悪役令嬢立ち位置の主人公だが他のそれらも巻き込んで
人格形成というかもう常識っつーか価値観すらぶち壊し。
前世のチートを駆使しお偉い方は胃袋つかんだら勝ち、
・・・を素で実行し年々巨大化していく模様。
そこに共通の敵がちょいちょいぶっこんできたりはしたけど、
一部を除きその敵すら飲み込んで交友関係が広がるのは
草原を砂漠が飲み込んでいくような恐ろしい勢い…。
化学反応レベルで範囲が広がる・・・本人自覚無しで。
気が付けば様々な人間関係を構築しそれを駆使してまた
何かをなすようになってしまうわな。
何だこの規模。
世の中の常識人が真っ青になる中で繰り広げられる
王様と主人公の遠慮のない会話とかな。
気づくの遅いし今更しかない。
むしろ改めると気持ち悪いとか評されるこの不遇。
だが仕方ない。
実際にキモーってなるし(笑)
当初はただ主人公に励まされ一人では歩けなかった
ヒーローが気が付けば立派に独り立ちし、むしろ暴走の
スイッチがたびたび入る主人公のストッパーに。
成長を感じる(笑)
だんだんとヒーローに勝てなくなる主人公。
いや領民にも勝てなくなってる気がしなくもないが。
最初はそのチート能力で敵なしだったんだけど、ほら・・・
お父さん立ち位置とかお母さん立ち位置とか勝てない相手
いるでしょ・・・それがバンバン増えていく。
主人公強いけどよえー(笑)
ボケたり突っ込んだり暴れたり止めたりと繰り返しながら
気が付けば一人前になったヒーローとポンコツなのは仕様ですの
偽淑女の主人公の結婚式。
うん、感無量です。
まあお城の本番はまた後日なんだけど(笑)
その緊張はまた来るんだけど。
相手が王子だから仕方ないとあきらめていた、地元の大切な仲間との
結婚式まるっと一式が無事にできてよかった。
それをわかってる王子がいい男です。
ナイス成長。
そこに水差した帝国のバカは泣いて悔いろ。
まああそこはもういらんことは出来んでしょ。
命は惜しいと理解した。
それが一番。
いやなんつーか戦力というかあれこれ考えても
なんで四神に人間を戦力でぶっこむかな。
まあそそのかされた方もあれだけど。
仕返し来るとか思わないのかばれないと思ったのか。
まあそんなのんきな頭の緩い面々だからああなったか。
それに巻き込まれた国民がくそ迷惑である。
そんな奴ら埋めてしまえばいいのに。
ねっ!
物語としてはご都合主義が過ぎると思う人もいるかもしれない。
でも私は好き。
いいよね、こういうどたばた。
主人公が強くてあれこれできるけど結局どこかポンコツなのが
いいよねー(笑)
しまらないところがいい。
美人なだけ可愛いだけならいくらでもいるけど。
そこに残念なとつくのが美味しい(笑)
完結しているからならないかもしれないけど書籍化したら
σ(゚∀゚ )オレは買うww