ライトノベル「悪役令嬢の中の人」を読んだ感想です。
ネタバレありますので注意してください。
斬新!!Σ(´∀`;)
いやもう本当にああ・・・そういうのもありか。
と思った。
ありがちな異世界転生。
乙女ゲームとかラノベと似たような世界の悪役令嬢として。
よくある話だ。
まあそれが好きなんだが(笑)
そんな中でなんとなしに読んだこの悪役令嬢の中の人。
異色だよね~ww
何が異色かって中の人って何だろうってなるじゃない。
タイトルからして。
異世界転生した日本人の事かと思ったんだよね。
でも違う。
中の人は本家本元の悪役令嬢そのものだった。
つまり転生というか乗っ取ったという方が正しい?
元日本人の方は悪役令嬢の存在には気づいてない。
実際に今どうしてるんだろうって心配していた描写あるし。
乗っ取られた体の自由を奪われて人生取られた形の
本来の人格はとんだ災難だよねぇ…
いわゆる乙女ゲーとかの転生ものだからヒロインもいるけど、
読み進めてみるとそっちも本来のヒロインの中身に
元日本人が入り込み人格を奪い取った形。
どっちも本来の相手の存在を奪った形。
でもそれからが違った。
悪役令嬢の方は人のいい人の良すぎる人で、
悪役令嬢の事が大好きで不幸な結末しかない彼女を
どうにかして幸せにしたいというそれが原動力。
逆にヒロイン側の方は成り代わり、全てに自分だけが
愛され大事にされたいという己の欲望のみで動いた。
それが結果的に結末を分けた。
あとは悪役令嬢の元人格の頭がよかった事かな。
ぽやぽやお嬢様ならあそこまで頭はまわらんだろう。
いくら元日本人の知識があったとしてもそれを生かす
手がないと宝の持ち腐れなのだから。
悪役令嬢を乗っ取った形になった元日本人はひたすら
悪役令嬢の結末を幸せにするため…頑張った。
努力に努力を重ねてついでに攻略対象の他も
幸せにしてしまった。
あ、悪役令嬢の両親はカスだったので除外。
しかし・・・断罪は結局発生し、信頼を積み重ねて
臨んだ彼女は絶望し隠れてしまった。
その為それまで彼女の陰で眠っていた…と言っても
元日本人の知識や記憶をのぞいていた本来の
悪役令嬢が表に出てきて・・・そして
牙をむいたのだ。
ざまぁである。
もちろん相手のヒロイン側の元日本人はかなり姑息で
巧妙に悪役令嬢側を罠にはめていた。
それをひっくり返すのにはかなり手間がかかり時間も
労力もかかったけれど。
それでも悪役令嬢はそれを成し遂げ完全なる
勝利を収めたのである。
その理由は。
自分を嵌めた女への逆襲…ではなく。
自分を信じずその女を擁護した信頼を重ねたはずの
幼なじみへの反発・・ではなく。
ただ。
ただ悪役令嬢として悲惨な人生を送るはずだった
自分へのあたたかな愛情を与えてくれた
元日本人への強い愛情だったから。
それは本来の中身が戻ってからも外側は今までの
対応が変わらないのが証拠。
本来の悪役令嬢は悪役令嬢らしい性格のまま。
しかし本来の彼女が目覚めても今までの優しい
お人好しなまっすぐなままだった。
それはそう本来の人格が演じたからだ。
自分の為に幸せな未来をと努力してくれた彼女の
その優しい彼女のまま…
彼女ならどうするかそれを考えて選択していたから。
その為元日本人の人格がああでなければ、また違う
結末になったんじゃないかなと思われる。
元の人格が消え憑依した元日本人が織りなす・・・
ではなく。
その元日本人が消え本来の人格がその性格も偽装して
周りを巻き込み懐柔し自分に都合のいい環境に仕立て
そして断罪した。
こっわーーーーーーーーーーーーー(;゚Д゚)
さすが悪役令嬢苛烈や。
まあそれぐらいじゃないと悪役令嬢は名乗れない。
というか本来食うか食われるかの世界でポヤポヤしていた
元日本人の彼女がある意味危うかったのかもしれない。
あれでは王妃になれないんじゃないですかね(;゚Д゚)
知略謀略無理でしょう。
斬り捨てごめんが出来ないのは難しいでしょう。
特に元日本人なら辛いんじゃないですかね。
価値観が違うもの。
ゆとり世代なんてたぶん即うつ病だわ。
いやそれ以外もそうなるか。
そんな中身強烈、外見華憐(笑)な本来の悪役令嬢が
自分を…いや自分を大切にして守ろうとしてくれた
暖かい気持ちを教えてくれた元日本人の彼女を
傷つけ苦しめた事への復讐が相成ったのである。
やり方がすっごい遠回しだが苛烈。
マジで怖い。
ただその為に本人の自覚はともかく才覚に富んだ
彼女を切り捨てておいてまた利用しようとした
王家や元家族なんかも弱みを見せることなく
一番ダメージを食らわせて切り捨てた。
それも見事だと思います。
ざまぁ感が半端ない。
ヒロイン側に憑依した元日本人はどんどん追い詰められ
自分が一番推していた一番会いたかった人に
どん底に突き落とされた。
ざまぁ・・・(笑)
最後の最後まで自分がなぜそうなったのか理解しないまま
この世界からいなくなるまでああなんでしょうね。
同情のどの字もないですけども。
人を呪わば穴二つ。
自業自得です。
それが理解できないという事はやり直しも無理なので。
あのままでしょう。
時々悪役令嬢の中の人がちょっかい出して
ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!ってさせるんだろうなw
うん、性格悪い(笑)
さすが悪役令嬢。
そして同じく。
立場としてはヒロインに惑わされた取り巻きの連中。
実は篭絡されていたのはほぼ王子だけで。
他は悪役令嬢に憑依した元日本人にだいぶ気持ち悪い
欲望を抱いていてそれを優先した結果
没落したわね(笑)
ざまぁ・・・
すがった悪役令嬢にすげなく置いて行かれた王子。
彼も言っていた。
自分は全て持っていたのに。
優秀で優しい大事な人は自分の手の中にあったのに。
自分の中の矮小な気持ちに付け込まれ手放し。
それでも結果的には自分の思う通りに彼女を
手に入れる事が出来ると思っていたバカ王子は
全てをなくした。
二度と手が届かずたぶん王にもなれない。
そんな存在に何の存在価値があるのか。
努力を重ねた元日本人の悪役令嬢に嫉妬して
自分の弱い気持ちにふたをして目をそらして
人のせいにして。
自分からすべて投げ出して。
なくなった事を泣いて悲しむ資格なんて
お前にはないんですよ?
と、頭踏んづけてやりたいわー
まあ、あれです。
本来の悪役令嬢は苛烈。
それでいて自分を守ろうとした優しい彼女が作った
人格を演じているので・・・
優しさを表に出した嫌がらせをするのではないか。
魔王とイチャイチャ見せつけて外交。
うん、鬼だな。
その他のあわよくば王子から彼女を奪いたいと思って
裏切った彼らも程よく苦しめられてくれ。
なんつーか考えがキモイ。
イケメンでも気持ち悪いものは気持ち悪いわ。
イケメンだって許されない事は許されないからな。
ちなみに一番気にくわなかったのは義理の弟。
お前だよ。
王子もムカっ腹立ったがおまぃも気に食わん。
ぜひ没落して凡庸な人生になってくれ。
σ(゚∀゚ )オレすげーって信じていたのがすべて
前世の知識であれこれアイデア出していた彼の
義理の姉のおかげだって気づいた今・・・。
父親が没落しても自分は独自でやり直せると
思ってたんだろうが、あくまでもその父親の息子。
ただの凡人だった自分に絶望しろ。
ショックのあまり眠ってしまった元日本人。
結果としてはよかったのでは?
貴方が大事にしていた悪役令嬢は貴方が大好きだから
辛かった記憶もリセットされてきっと幸せに。
ああ、でも悪役令嬢の旦那が( ´Α`)ウゼーか?
ちなみに元ヒロインの本来の中の人も追い出され
漂っていた所を悪役令嬢が自分の子供として
生まれ変わるように調整した。
悪役令嬢に憑依した元日本人は第二子になった。
大丈夫。
今度は幸せになるだろう。
幸せにしないわけがないからな。
しかし本来の悪役令嬢の人格を隠し、清廉潔白な
純真可憐な乙女を演じる彼女が怖い(笑)
一番怖いの彼女デスヨネww
さらっと書籍化しております。
ちなみに私の感想はWEB版を読んだ時の感想になっておりますよ。
なかなかに面白い視点での転生物なのでありきたりは飽きたという人にはいいかもー
ゴミカスが多いがな!
こちらしばし遅れてコミカライズ。
この作品はカテゴリに迷いますねー
悪役令嬢だけど異世界転生者は物語の始まりの前まで中にいた人
それまで中にいた人がひどい目に合って彼女に中に眠ってしまって
本来の悪役令嬢の中の人がにょっきり出て来た
それが彼女らの周りにいた彼女を陥れた奴らの不幸の始まりである
あの痛快劇をコミックで読めるのはいいねぇ・・・!
ぜひ長く続けて欲しいなぁ…無理か?
結構長いんだよねぇ
ボッコボコにしちまえばいいんだYO
その時泣いても遅いんだYO
というか遅かったって泣く資格すらねーんだYO
悪役令嬢本体(と言っていいのか)にぜひ大事にされてつけられた傷が
軽くなりますように!